英国ロイヤル・オペラ日本公演「ドン・ジョヴァンニ」と、アイミティー

これ、一応紅茶ブログなんですが、もう書かずにいられない。
まだ旅のこととかもあるんですけれど、今日のメインの話は紅茶ではないのです。
紅茶のことだけ読みたい方は最初だけさらりと読んで、後はすっ飛ばして下さい。

まずは、先週いただいたケニヤンのアイミティーとバナナケーキ!
アイミティー、1つはお持ち帰り用。
渋谷に行くとなると、この味が恋しくなる。
ほとんど時間がなかったのに、どうしてもこの紅茶を持って行きたい場所があって、持ち帰ることが出来るか尋ねてみた。
通常はテイクアウトカップで持ち帰り用があるとのことですが、カップを持って入れない場所に行くため、自分のサーモスに入れてもらえないかと聞くと、それは出来ないけれど店内でお客さん自身が移し替えるのは構わない、とのことでした。
ありがたい、それで十分です♬
他のお客の目など気にせずマイサーモスに移し替えて、この日の華麗なるお楽しみへ急ぎました。

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アイミティーを持って向かったのは、NHKホール。
そこでこの夜、英国ロイヤル・オペラの日本公演があったのです。
2015年の来日公演の演目は、ヴェルディ「マクベス」とモーツァルト「ドン・ジョヴァンニ」。
両方行きたかったのですが、そうするとロンドンに行って安い値段のチケット買って現地で観た方が良いんじゃないか、と思えるようなことになってしまうので、片方で我慢。
お気に入りの演目を色んなバージョンで観たいので、迷いなく「ドン・ジョヴァンニ」を選びました。

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以前ロンドン公演のパブリックビューイングの記事を書きましたが(こちら)、あの時、いいな~生で観たいな~と明け方までオンタイムでネット中継を観ながら猛烈に思っていたら、まさかその数か月後、この演目を持って来てくれるとは!

タイトルロールがクリストファー・マルトマンではなくイルデブラント・ダルカンジェロになったのが日本公演は大きく違いますが、ほぼあのままの演出、出演者でした。
ダルカンジェロの生歌が聴ける!しかもドン・ジョヴァンニ役で(*‘∀‘) というので、もう楽しみで仕方なかった。
甘くソフトで茶目っ気のあるマルトマンも良かったのですが、ダルカンジェロは深く男らしく野性味があり、私のいちばん好きなタイプのバス・バリトン。
しかも非常に美男であるため、女にもてまくるドン・ジョヴァンニ役として絵になります。

指揮は両演目ともに音楽監督のアントニオ・パッパーノ。
ここもロンドン公演と違っていたかも。(あの時の指揮者、誰か忘れた\(^o^)/)

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幕が上がる前に、支配人らしき人が登場。
こういう時、良いことはありません。
だいぶ昔ウィーンのシュターツオーパーで一度、経験したことがあります。
支配人が出てくるのは、誰かが体調不良で代役がやります、というようなことを告げるため。
案の定、ドン・オッターヴィオ役のローランド・ヴィラゾンが喉が絶不調だけど、日本の皆様の前なので頑張ります。と告げられた。
ああ、ダルカンジェロが代役になるんじゃなくて良かった~

序曲の最初の一音がホールに響いただけで、胸がワクワクしたあの感覚、久しぶりでした。
カスパー・ホルテンの演出はプロジェクション・マッピングを多用し、ドン・ジョヴァンニの心情を表したり、カタログの歌に歌われる女性たちの名前が壁一面に無数に浮かびあがったりします。(実際は女性の名前は歌詞にはありませんが)
オペラの舞台装置でも、こんな技術が使われる日が来たんですね~
と感心すると同時に、ドン・ジョヴァンニがものにした女性たちのカタログには無数の名前が現れるのに、ドン・オッターヴィオのアリアではアンナただ一人の名前が浮かぶ対比が、とても印象深かったです。

レポレッロ役のエスポージトはネット中継でも聴きましたが、軽妙さに味があり、カタログの歌が見事にはまってました。
ドン・ジョヴァンニとレポレッロを両方歌う歌手はそこそこいますが、彼はレポレッロ役が断然似合うと思います。(2008年のザルツブルグ音楽祭では、マゼット役だったのを後で知りました)

歌手たちは全般的に安定した出来でしたが、喉の調子を悪くしたオッターヴィオ役のヴィラゾンは声が小さく、音程が合わず高音が苦しそうで、一幕はほんとにボロボロでしたね…
よく絡むドンナ・アンナ役のシャギムラトヴァ、ドンナ・エルヴィーラ役のディドナートがともに好調で安定していたため、ヴィラゾンの絶不調ぶりが際立ちました。
第二幕には、この作品中で最高難易度のオッターヴィオのアリアが待ち構えているのに、どうなっちゃうんだろう?とハラハラしていたのですが。
休憩時間にのど飴でも舐めたのか(そんな程度じゃ変わりません)、レチタティーヴォで様子を見つつ調整してきたのか、一幕の不調ぶりが別人のように、いちばんの聴かせどころで調子を上げてきたのには驚いた。
二幕で短めとはいえヴィラゾンは後半の超絶技巧のアリアを見事に聴かせ、最後まで歌い切ったのですから、プロの歌手ってすごいわ。と感動しました。

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騎士長を殺し多くの女を裏切ったドン・ジョヴァンニは、最後は地獄に堕ちるわけですが、そこ以外はモーツァルトらしく、コミカルな部分も沢山あります。
ダルカンジェロはこの夜も素晴らしい美声を聴かせてくれましたが、そしてもてる男の役が似合う美男なのですが、唯一文句言うなら、目つきがスナイパーばりに鋭すぎてコミカルさが出にくいところでしょうか。
メフィストフェレスとかアッティラとかのがもっと似合うような。(あくまで私個人の感想です)
でもやっぱり生で聴けたあの美声は素敵でした…「お手をどうぞ」は脳内でツェルリーナのパートを完璧に歌い、ダルカンジェロと妄想二重唱して幸せでした♫
地獄堕ちの後は通常、ドン・ジョヴァンニは地獄にいるはずだし歌わないし舞台上にいないのですが、歌っている演者たちが舞台袖にいて、ドン・ジョヴァンニだけが舞台上に残される、というかなり個性的な演出でした。
彼にとって本当の地獄とは炎で焼かれることではなく、ひとりぼっちで、誰も彼の声を聴かず、愛する女も助けてくれる従者もいない孤独ではないか、という演出家の意図であるということです。

ところでNHKホールって、幕間にホワイエでお酒を飲むこと出来ないんでしたっけ?
休憩の30分間、びっくりすることにお財布にプログラムを買うお金さえなくて(財布にいくら入っているのか知らないこと、よくあります('◇')ゞ)、お金をおろすため外に出るのに30分ほぼ全部使ってしまった!
「シャンパンの歌」を聴いちゃったら、あったら是非とも飲みたかったですね~
でも、ロイヤル・オペラ・ハウスの「ドン・ジョヴァンニ」の幕間にアイミティーを飲めるなどということは、シャンパンに負けず劣らず、極上に幸せな経験なのでした。

舞台写真はすべてROHのHPからお借りしました。
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゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚



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おまけ画像は、ザルツブルグ音楽祭で上演されたモーツァルトのダ・ポンテ三部作「フィガロの結婚」「ドン・ジョヴァンニ」「コシ・ファン・トゥッテ」が入ったお得なDVD。
7月に注文してから取り寄せに延々と時間がかかり、2か月ほども待たされたのですが、到着したのがROHのドン・ジョヴァンニを観て帰った夜。
出来過ぎた偶然です。
フィガロの結婚は2006年、ダルカンジェロがフィガロ役。
ドン・ジョヴァンニは2008年、マルトマンがドン・ジョヴァンニ役。
英国ロイヤル・オペラのロンドン公演と日本公演、両方のドン・ジョヴァンニを楽しんだ私には、これ以上ないぐらいうってつけ。
すっかりモーツァルトのオペラを堪能して過ごしたシルバーウィークでした。

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by bestdropteaclub | 2015-09-24 08:01 | イベント | Trackback | Comments(0)
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